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2025-09-15 18:30:00

めまい、耳鳴り、難聴、耳閉感などについて

かずあき鍼灸整骨院です。

 

今回は、めまい耳鳴り難聴耳閉感などの症状について書きたいと思います。

 

病院で検査しても原因が特定されず、お困りの方々に是非読んでいただきたいと思っております。

 

 

 

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また、めまいや耳鳴り・難聴・耳閉感の症状以外にも、特に疲れたときなど、

 

 

・頭痛がおきる

・歯が浮く

・目の周りがピクピクする

・顔がチクチクする

・顔がこわばる

・視野が狭くなる

・片方のまぶたが落ちやすくなる

・物を飲み込みにくくなる

・唾液が出にくくなる

 

 

など、不定愁訴(脳などに問題がなく、原因の特定できない様々な症状)がある方々にも関係する内容になっております。

 

 

これらの症状に共通しているものがあります。

 

 

それは「脳神経」と呼ばれる末梢神経です。

 

 

末梢神経とは、脳や脊髄からなる「中枢神経」と「身体」をつなげる神経です。

 

末梢神経は、脳から出る「脳神経」(頭蓋底の孔を通る12対)と、脊髄から出る「脊髄神経」(椎間孔を通る31対)に分類されます。

 

 

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脳神経12対

 

 

 

脳神経の大部分は、脳の「脳幹」とよばれる部分に神経核(神経細胞の集まりで司令塔になる所)があり、そこから12対でている神経です。

 

 

 

脳神経の働きは様々で、

 

 

・見たり(視神経)

・聞いたり(内耳神経

・匂ったり(嗅神経)

・味わったり(顔面神経・舌咽神経)

・平行感覚(内耳神経

 

 

など五感と呼ばれる特殊感覚や、

 

 

・内臓のコントロール(迷走神経)

・唾液の分泌(顔面神経・舌咽神経

・嚥下(舌咽神経)

・発声(迷走神経)

・咀嚼(三叉神経)

 

 

など働きは多岐にわたります。

 

 

 

このように脳神経とはとても大事な神経なのですが、ここに不具合がおきると様々な症状が出ることになります。

 

 

まさに先ほどお話しした不定愁訴といわれる症状です。

 

 

ちなみに、内耳神経に不具合が起きると、平衡感覚や聴覚が正常に働かずにめまい耳鳴り難聴耳閉感などの症状がでてきます。

 

 

めまいには、「回転性めまい」と「浮動性めまい」があり、内耳にあるセンサーの違いによると考えられます。

 

回転を感知するセンサーは三半規管傾きを感知するセンサーは耳石器になります。

 

これらのセンサーに不具合が起きると、ぐるぐる回るようなめまい(回転性めまい)になったり、ふらふらするようなめまい(浮動性めまい)になったりすると考えられます。立ちくらみもめまいの一種といわれています)

 

 

また、聴覚のセンサーは蝸牛といわれるところで、このセンサーに不具合が起きると、耳鳴り・難聴・耳閉感になると考えられます。

 

 

内耳神経以外の脳神経も同様で、不具合が起きるとその神経が正常に働かずに、様々な症状につながる可能性があります。

 

 

 

脳神経に不具合が出る理由は様々ですが、栄養を送っている血液が滞っても不具合が起きる可能性はあると私は考えています。

 

 

脳神経に栄養を送っている動脈は、前からは内頚動脈、後ろからは椎骨動脈といわれる血管になります。

 

脳神経の大部分は脳幹に存在しており、そこにメインに栄養を送るのは椎骨動脈になります。

 

 

 

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椎骨動脈(図の番号4)

カパンジー機能解剖学Ⅲ 脊椎体幹頭部 A.I.KAPANDJI 著

 

 

 

上の図を見ていただいて分かるように、この椎骨動脈という血管は、頚椎の骨の突起の穴を通っています。

 

第六頚椎から第一頚椎の横突孔とよばれる穴を通って脳に向かっています。

 

 

ちなみに、第一頚椎の部分は特徴的で、椎骨動脈は直角に角度を変えて上がっていきます。

 

直角に角度を変える部分が二か所もあります。 

 

 

下の写真は、針金で片方の椎骨動脈を表しています。

 

右の椎骨動脈を後方から見ている状態です。

 

直角に角度を変えているのが分かると思います。

 

 

 

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片方の椎骨動脈を表してる

 

 

 

下の写真は第一頚椎になります。

 

アトラス」と呼ばれる骨です。

(※ギリシャ神話で天空を支えているアトラスという神が由来です)

 

この骨は、他の頚椎の骨と比べて少し特徴的です。

 

この骨のすぐ上には、後頭骨が接しており、直接頭を支えている部分になります。

 

そのため輪っかのような受け皿になっています。

 

動きも特徴的であり、特に頚椎の回旋の動きのメインになる部分です。 

 

 

 

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第一頚椎(アトラス)を真上から見ている状態

上が腹側 下が背側

 

 

 

椎骨動脈は、この第一頚椎に巻きついているように走行しています。

 

先ほどお話しした二か所で急激に角度を変える部分がこの第一頚椎の部分になります。

 

 

 

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第一頚椎を真後ろから見ている状態

右椎骨動脈を重ねている)

 

 

 

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第一頚椎を真上から見ている状態

右椎骨動脈を重ねている)

 

 

 

写真では片方の椎骨動脈しか表していませんが、実際は左右二本の椎骨動脈が合わさり、脳底動脈と名前を変えて脳幹などに栄養を送る血管になっていきます。

 

 

 

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「超」入門!神経解剖 訳 木下眞男 株式会社 総合医学社

 

  

 

このように、頚椎と椎骨動脈は解剖学的にとても関係が深くなっています。

 

正常の頚椎の動きであっても、回旋や側屈の組み合わせにより椎骨動脈の血流量の変化は起きているといわれています。

 

そのため、頚椎の歪み(捻じれや傾き)や変形があると、より椎骨動脈が圧迫や伸張されてしまいます。

 

 

 

まとめますと、 

 

 

・頚椎が歪む(捻じれや傾き)

   ↓

・椎骨動脈が圧迫を受ける

   ↓

・脳神経に栄養が届きにくくなる

   ↓

・様々な不調がでる

 

  

※椎骨動脈が滞り脳神経に不具合がでると説明しましたが、どの脳神経がやられるかは人それぞれです。(一つだけではなく何個かの脳神経症状が一緒にでる方もいます)

 

 

 

本来は、上を向いたり下を向いたりの首の動きでは椎骨動脈は圧迫を受けませんが、頚椎に捻じれなどの歪みがあると、その動きだけでもめまいなどの症状が出たりするようになる方もいます。

 

 

また、第一頚椎は椎骨動脈が二か所も急激に角度を変える部分ですので、より問題は起きやすいのですが、そこばかりとも限りません。

 

第一頚椎以外の部分が原因で、椎骨動脈が圧迫され脳神経症状がでている方もいらっしゃいます。

 

お一人お一人の頚椎を触診などでどこの骨が問題か、どのようにズレているのか?をミリ単位で見極めなければ治療はできません。

 

悪い関節を見つけたら今度は、そのズレをミリ単位で治していかなければ根本解決はいたしません。

 

 

 

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ターグルリコイルテクニック

パーマー系カイロプラクティック 塩川満章 著 科学新聞社

 

 

 

姿勢が悪かったり、頭痛や首痛・肩こりがあったり、寝違えたことがあったりする方は、頚椎に問題をもたれている可能性が高いです。

(頚椎以外が悪くて、頚椎が被害者の場合もありえます)

 

そのような方がレントゲンを撮られますと、首のカーブが無くなっていたり、アトラスが歪んで写ることが多いです。

 

 

 

パーマー系カイロプラクティックでは、頚椎やその他骨組みの問題にも対応することができます。

 

頚椎の捻じれや傾きなどの治療を行うことで、椎骨動脈の圧迫を軽減し、脳神経症状に対応しております。

 

 

病院で検査しても、原因が特定できずにずっと患っている方は、もしかしたら頚椎に問題があるのかもしれません。

 

また脳神経症状があり、病院で何かしらの診断がついていて治療をしているが楽になっておらず、何か他の治療法をお探しの方は一度ご相談ください。

 

 

#良性発作性頭位めまい症

#メニエール病

#突発性難聴

#前庭神経炎

#顔面神経麻痺

#三叉神経痛

#起立性低血圧

#偏頭痛

#群発性頭痛

#後頭神経痛

#起立性調節障害

etc.

  

 

 

※最後に 

 

頚椎は椎骨動脈と関係が深いことにより、症状の原因になったり、またその症状を軽減させられることもできると考えています。

 

逆を言えば、頚椎を触ることでそのような血管にダメージを与える可能性もあるということです。

 

また、椎骨動脈以外にも椎間板や靭帯、ルシュカ関節や脊髄神経などにも気を使わなければなりません。

 

このように、解剖学的・運動学的・生理学的に頚椎のことを理解していなければ、首の刺激はとても危険なものになると言えます。

 

当院では、どういう方向に頚椎を動かすと危険か、どう触れば安全かを正しく理解して治療に当たっておりますのでご安心ください。