カイロプラクティックについて
【カイロプラクティックとは】
背骨の歪みを手により矯正し、神経の流れを改善させて自然治癒力を高める治療法
1895年(明治28年)にD.D.パーマーにより創始されました。WHOにも認められている医療であり、米国を中心に各国で法制化されています。
※ちなみに、よく混同される「整体」とは全く異なる治療法です。
整体とは、世の中に法的な資格は存在せず、科学的根拠や歴史・定義がはっきりとしていません。
カイロプラクティックのような神経圧迫を見つけてそれを開放してやるという治療哲学とは違います。
(世間一般的には、徒手療法全般をひっくるめて「整体」と呼ぶことが多いようです。)
私はカイロプラクティック(特にパーマー系)がとても素晴らしい治療法だと日々感じております。
数多ある手技療法の中でも、背骨に対するアプローチはカイロプラクティックがとても優れていると思います。
万能とはいいませんが、今までにカイロプラクティック以外の治療で良くならなかった方々が、カイロプラクティックで改善されている事実があり、その都度偉大なる先人(D.D.パーマー氏、B.J.パーマー氏、ガンステッド氏、トムソン氏etc.)や師匠の中濱秀彦先生に感謝しております。
【パーマー系カイロプラクティックについて】
「神経」の流れにこだわるカイロプラクティックです。
背骨の神経圧迫を見つけ出し、それを取り除くことで神経伝達を改善していきます。
(※ちなみにカイロプラクティックのテクニックの中には、神経の流れにこだわらないテクニックも多く存在します)
椎間板に負担がかかり背骨がゆがむことで、椎間孔という神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫してしまいます。
背骨がズレると神経を圧迫します
脳と身体の隅々の組織は神経でつながっています。
脳から末端への指令を伝えるのは遠心性神経と呼ばれ、逆に末端の組織から脳への情報を伝えるのは求心性神経とよばれます。
神経は電話線のイメージ
椎間孔で神経が圧迫されると、傷んだ組織の「治してくれ」という訴えが脳に届きにくくなり、また脳からの「治しましょう」という指令も組織に届きにくくなり修復が進みません。
それが様々な症状の原因となります。
ちなみに、主となる神経圧迫を起こす歪みのことをサブラクセーションといいます。
パーマー系カイロプラクティックにおいて、このサブラクセーションを見つけ出すことが最も重要であり、それを戻さないと根本的な解決にはなりません。
慢性症状であれば、他の部分がかばって帳尻を合わせていますので、サブラクセーションは隠れて見つけにくくなっています。
慢性症状では、痛みなどの症状がでるのは大抵かばっている補正作用(カンパンセーションといいます)の部分です。
『痛い所=悪い所』ではありません。(急性期は別)
かばっている補正作用の部分に強く症状が出たりします
その為、お一人お一人をしっかりと検査し、サブラクセーション(根本のゆがみ・真犯人)を探しあてることに時間をかけることになります。
目先の症状を追うことはしません。
このようにパーマー大学の『治療哲学』に基づいてサブラクセーションの矯正にこだわるカイロプラクティックのことを、パーマー系カイロプラクティックといいます。
ちなみに、パーマー系カイロプラクティックは習得がとても難しく、行える治療院は限られています。(カイロプラクティック院全体の1割程度ではないでしょうか)
逆に、痛みや症状を追いかけ、サブラクセーションの撃退にこだわらないカイロプラクティックのことを、ミックス系カイロプラクティックといいます。(筋肉をほぐしたり、鍼灸や電気治療なども行う対症療法が主体のカイロプラクティックのこと。)
【パーマー系カイロプラクティックの習得が難しい理由】
一番は、治療する側に治療哲学に基づいた「確固たる意志」を必要とされる所です。
患者さんは痛みがあり来院されます。こちらとしては、どうにか楽になってもらいたいので痛みの出ている部位に手を施したいと考えますし、患者さんもそれで安心します。
しかし、慢性症状であれば、痛みが出ている場所はかばって二次的にそうなっている事がほとんどであり、原因は違う場所にあります。
痛いところ(補正作用の部分)を触るとこじれていきます。
「痛い所」ではなく「原因箇所」を的確に矯正する
解剖学・生理学・運動学・病理学などに則り、徹底的に「原因」となっている背骨を見つけ出すことをしなければなりません。
また、それを見つけるためには非常に繊細な触診技術が必要ですし、その骨だけを動かす繊細な矯正技術が必要なので熟練していなければ不可能です。
原因を探し出すことが、遠回りのようで結局は近道になりますので、治療哲学や自分の見立てを信じて進んで行かなければなりません。
それがこの治療を行うのが難しい理由です。
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