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肩が上げにくくなる理由について
かずあき鍼灸整骨院です。
肩が上げにくくなる理由についてお話いたします。
私が一番問題だと感じるのは、肩の関節での骨同士の摩擦です!(細かく言えば、骨と骨の間には関節軟骨・関節唇・滑液包などがあります)
骨の周りには腱や靭帯などもあります。
それらが擦れてしまうと、傷んで炎症がおきてしまいます。
骨同士の摩擦の具体的な話をしますと、肩甲上腕リズムの崩れや上腕骨頭のブレです。
どういうことかと申しますと、腕を動かす時は肩関節と肩甲骨が連動して動いています。
腕の骨だけ動くのではなく、肩甲骨も一緒に動いているんです。
例えば、肩関節を180度の位置まで上げた時は、腕の骨が120度動き、肩甲骨が60度動いて、2:1の割合になると言われています。
筋骨格系のキネシオロジー 医歯薬出版株式会社 監訳:嶋田智明 引用
肩甲骨が動きにくくなってくると、腕の骨だけが動き肩関節で摩擦がおきやすくなり炎症状態になってしまいます。
また肩甲骨は、胸郭とよばれる鳥かご状のパーツ(肋骨や胸椎から構成)の上をスライドして動くのですが、この胸郭の柔軟性や形状が崩れると、肩甲骨が動きにくくなってしまいます。
要約しますと、
①上腕骨が動くためには、土台の②肩甲骨が動かないといけない。
肩甲骨が動くためには、そのまた土台の③胸郭(肋骨・胸椎)の形状や柔軟性が関係するということです。
また、肩関節は球関節(ボールジョイント)であり、かなり広い可動性を持っています。
その為、四方八方から靭帯で固められ守られています。
物理的な負担の蓄積やケガなどにより靭帯が固くなったり、引き延ばされると、腕を動かすときに上腕骨頭が元々の位置からブレてしまい不安定な状態になってしまいます。
これも摩擦の原因になります。
肩関節周りの靭帯や関節包の固さが原因であれば、柔軟性を出さなければなりませんし、緩みが原因であれば筋肉などを強くして安定させることも必要だと思います。
肩関節の疾患は様々あります。
・五十肩
・腱板断裂
・インピンジメント症候群
・SLAP損傷(関節唇損傷)
・石灰沈着性腱板炎 etc.
これら疾患の原因は様々言われておりますが、上記のような物理的な負担による炎症は大いに関係していると思います。
慢性的に肩関節が悪い方で、背中や胸郭(肋骨・胸椎)、肩甲骨が固くない方はあまり診たことがありません。(※突発的なケガの場合は別ですが…)
当院では、上腕骨の土台になる肩甲骨、そのまた土台となる胸郭(肋骨・胸椎)の固さや歪みを改善させ動きやすい状態にさせることをしていきます。
やはり肩であったり膝であったり、股関節であり、どのような症状の方でも「体幹・背骨」の崩れが原因のことが多いと感じます。
局所的な治療でいい結果が出ていない方は、一度背骨の治療を試されることをお勧めいたします。
私は、背骨の根本的な治療はパーマー系カイロプラクティックが優れていると信じています。
※パーマー系カイロプラクティックが治る理由はこちら