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なぜ関節(骨組み)の治療が必要なのか?
かずあき鍼灸整骨院です。
当院の治療方針は「背骨の位置を整える」ことをメインとしております。
なぜ筋肉ではなく関節(骨組み)の治療が大事なのか?
それは当院は慢性症状の方の治療をメインとしており、その原因は骨格(背骨から骨盤)によるものがほとんどだからです。
背骨が捻じれたり傾いたりすることで、屋台骨が揺らぐ状態になります。安定性がなくなるので、様々な部分で踏ん張ろうとして負担がかかり、それが痛みなどに変わります。
そのため、慢性症状での「筋緊張」は、長年の姿勢や偏った動き方など身体の癖が原因になります。
逆に慢性症状ではないもの、例えばスポーツでの筋疲労や、普段しない動きなどによる単なる一時的な使い痛みなどの「筋緊張」では、筋肉をほぐす治療をすると回復が早くなると思います。(あん摩マッサージ指圧・鍼灸・電気治療など)
運動などによる筋緊張をほぐすのはいいが…
慢性的に身体の歪みがひどい方は、例えば骨盤で右に倒れて、次に腰が左に倒れて、またその次に肩が右に倒れて、更にまたその次に首が左に倒れるというような複雑な状態になっています。
歪み方は、10人いたら10通りなのですが、とにかく長年悪い姿勢が続いている方は、どちらにしても複雑な歪みになっています。
歪みを放っておくと複雑化していく
なぜ、歪みはこんなに複雑になるのでしょうか?
その理由は、「人間の身体は頭を水平垂直に保つことを最優先にしている」からです。
例えば、何かしらの理由で土台である骨盤が右に傾いたのであれば、それより上の部分の頭まで一緒に右に倒れようとするはずです。
ピサの斜塔
建築物が傾いた場合はそのままですが、人間の身体の場合は、土台が傾いたとしてもどうにか頭は真っすぐにしようと修正します。
これを「補正作用」といいます。
頭の傾きを常に見張っているのは、耳の奥にある内耳という部分です。
内耳にある平衡感覚(前庭神経)が働きバランスを取ってくれています。
内耳で頭の傾きを感知している
その証拠に、お見かけしたことがあるかと思いますが、どんなに背中が丸くなっていても、頭だけは正面を向いている方がいます。(亀背の方など)
亀背でも頭は真っすぐを維持している
このように、補正作用の働きにより、他の部分がどうなろうとも頭だけは垂直水平を保とうとします。
では、骨盤の傾きから身体が歪む例を考えてみます。
骨盤が傾いて固まってしまい、そこが動かなくなると、違う部分(腰椎・胸椎・頚椎)で戻そうとします。
(背骨には椎間板というクッションがあるのでそれが犠牲になります。)
今度は更にかばった所で耐えきれなくなれば、今度はまた違う部分で戻そうとします。
このかばってかばってを繰り返して身体の歪みは複雑化していきます。
①の状態で踏ん張っている筋肉(黄色矢印)をほぐすと傾きがもっと強くなる
傾きが強くなると、別の場所(②の部分)で反対に戻そうとする
慢性的な姿勢が原因の筋緊張の場合は、筋肉をほぐす施術を行うと、その歪みの進行が加速します。
ほぐすことでかばっている部分が変わります。
そうすると、最初にしんどかった筋肉の痛みはなくなります。
しかし、最初の歪みが治っているわけではありません…
最初の歪みはそのままで、新たに歪みが増えてしまったのです。
そうなると、新たな歪みの部分に痛みが出てくることになります。
このように、長年患っている方ほど、歪みが多くなり複雑化しています。
安易に筋緊張があるからといってほぐしていると取り返しがつかなくなってしまいます。
それよりも、傾いた原因の骨組み(関節)を早く元に戻すということをしなければ解決にはなりません。
歪んだ姿勢が長く続けば続くほど、脳がそれを覚えてしまいその状態で馴染んでしまいます。
馴染んでしまったら、それを変えていくのはとても困難です。
そうなる前に、姿勢(骨組み)のケアをされておくことをお勧めいたします。
当院のパーマー系カイロプラクティックでは、関節の機能を改善でき根本的な解決が可能です。(残念ながら骨や軟骨自体が変形したものはもどせません…)
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