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肩こりをほぐすのは良くない??
かずあき鍼灸整骨院です。
肩こり首こりについてのお話をしたいと思います。
まず最初にお伝えしておきたいことがあります。
「肩こりで凝った筋肉をほぐしても、その場しのぎで根本的な解決にはならない」ということです。
長時間座りっぱなしや、PC作業・運転・下を向いての作業などにより肩が凝った経験は多くの方があると思います。
肩こりの原因の多くは、頭を支える筋肉の緊張です。
痛くなる流れを簡単に説明しますと、
〈筋肉が緊張して固くなり血管が収縮する〉
↓
〈筋肉が血流不足となる〉
↓
〈血流不足により細胞が障害され発痛物質が出る〉
↓
〈痛みを感じる〉
このように、肩こりの痛みの原因の多くは筋肉の緊張によります。
ではなぜ筋肉はなぜそんなに緊張しなくてはいけないのでしょうか?
原因は『頭の位置』です。
頭の重さは大体4~5キロといわれます。
そのような重たいものが身体の一番上に位置しています。(バランスを取るのが大変そうです…。)
身体を支える大黒柱は背骨です。背骨に頭がちゃんと乗せられていればそんなに筋肉は緊張しなくていいはずです。
肩こりの場合、首や肩まわりの筋肉は引き延ばされて耐えている状態です。(これを遠心性収縮といいます)
姿勢の本 山口正貴 P55 引用
頭が前に行こうとしているのをそれらの筋肉で引き戻そうと頑張っているのに、これらをほぐすとどうなるでしょうか?
頭はもっと前に行くことになります…。
これを繰り返していると、どんどん姿勢は悪くなっていきます。
筋肉をほぐした時は気持ち良いですが、すぐにまた凝るという方はこれに当てはまっていると思います。
また、強いマッサージを受け続けていると、身体は守ろうとして逆にどんどん固い筋肉になろうとします。
筋肉が固くなるのは、頭の位置が悪くなったことによる結果にすぎません。
大事なのは、倒れた背骨が起き上がり、原因である頭がしっかり背骨に乗ってくるようにすることです。
原因が取り除ければ、筋肉をほぐさなくてもおのずと柔らかい状態になっていきます。
また、筋肉が固くなるまえに、頚椎カーブの崩れや捻じれ・傾きなどが存在し、椎間板や靭帯などに負担がかかっているはずです。
胸椎が後弯したり巻き肩になったりしても、僧帽筋など肩こりに関係する筋肉は緊張することになります。
骨盤や腰椎など土台から姿勢が崩れていることもあります。
当院の治療では筋肉をほぐすということはせず、原因となっている骨組みを物理的・構造的に良い状態に近づけることをしていきます。
当院のパーマー系カイロプラクティックでは、頭を起こしやすい姿勢に改善し、肩こりに対して根本的に治療をすることがが可能です。
- 関節(骨組み)の治療の重要性についてはこちら
- 頚椎についてはこちら
- 頭痛についてはこちら
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ボキボキについて
かずあき鍼灸整骨院です。
今回は、骨のボキボキについてお話をしたいと思います。
骨に速い刺激を加えて矯正するテクニックのことをスラストといいます。
よく患者さんに「骨をボキボキするの?」「ボキボキは安全なの?」と聞かれます。
治療をする人間が、関節の構造を理解して正しい方向に骨を動かせば関節が鳴ったとしてもなんの危険もありません。
そもそも正しく治療をしているカイロプラクターは、ボキボキ鳴らすことを目的としていません。
ガンステッドD.C.の頚椎矯正
ガンステッドカイロプラクティック科学&芸術 ルネッサンスジャパン 塩川満章 引用
関節に対して治療を行い、それに伴い結果的に関節が鳴っただけの話です。
(※関節の治療の必要性についてはこちら)
目的はあくまで、正しい位置にミリ単位で骨を戻すことです。
逆にいえば、音は鳴ろうが鳴るまいが正しく骨が動いていればそれで良いのです。
関節に対して刺激をしますので、関節の中の圧力が変わり窒素ガスが弾けて「ボキッ」と音が鳴ります。(キャビテーション現象から生じるクラック音)
※音が鳴っても、動かしたい骨が正しく矯正できているとは限りません。(その判断は触診で確認します)
ではなぜカイロプラクティックでは、わざわざ嫌がられる恐れのあるスラストを治療で用いているのか?
理由は、スラストにはメリットがあるからです。
それは、数学の力積(力×力が加えられた時間)が関係するのですが、簡単にいうと「だるま落とし」の原理です。
じわっと押すよりも速く押す方が、上下との摩擦が少なくすみます。
「テーブルクロス引き」も同じ原理です。
要するに、速く動かすことで周りの組織に負担をかけずに、動かしたい所だけを動かせる利点があるのです。
逆に速く動かすことのデメリットもあります。
スピードを使うのでブレやすく、力の方向や強弱のコントロールが難しくなります。
背骨はとても複雑な構造をしております。
関節を動かすことで、脊髄神経や椎骨動脈・椎間板やルシュカ関節(頚椎)などにどのようなリスクがあるのかを考えないといけません。
解剖学の重要性を考慮せず「ボキボキと鳴らすことを目的」に回旋を主とした矯正などを行うと非常に危険です。(YouTubeなどで散見されます)
※ガンステッドテクニックでは、椎骨の後方変位を取り除くことを重要視しておりますので、後方から前方への矯正が主となります。
列車はレールに沿って動かないと脱線してしまいます。
脱線しなくても大きな力がかかればレールや車輪が歪みます。
関節も同じでレールのように動かせる方向は決まっております。
背骨の正しい矯正方向(椎間板の方向で後方から前方)
ガンステッドカイロプラクティック科学&芸術 ルネッサンスジャパン 塩川満章 引用
また、回旋がメインの矯正は音は鳴りやすいですが、頚椎や腰椎などを正しいカーブに戻すことはできません。
いつまで経っても背骨の機能は改善しないのです。
ちなみに、関節の固さは個人差があり、矯正の方向や力加減は一人ひとり全く違います。
関節が硬く可動域がせまい方に強い力でいき過ぎた矯正を行うと、逆に組織を傷めてしまい炎症などがおきてしまいます。(人為的な捻挫といえます)
当院ではそういったリスクを理解した上で、安全に関節に対しての治療を行っております。
※嫌がられている方に無理にスラストを行うことは致しません。
また、年齢や柔軟性などを考えて、お一人おひとりに合った治療方法を使い分けますので、年配の方や小さいお子様もご安心ください。
※カイロプラクティックについて詳しくはこちら
マスコットキャラクターの近況ですw
ドロップベッド(トムソンテーブル)について
かずあき鍼灸整骨院です。
今回は、当院でも治療で使用しているドロップベッド(トムソンテーブル)について話したいと思います。
クレイ・トムソンD.C.が1950年代に考案しました。
クレイ・トムソンD.C.
ドロップベッドのメリットは「小さな力で安全かつ効果的」にズレた部分を矯正できることです。
※骨の矯正(スラスト)について詳しくはこちら
骨盤・腰部・背中・頚部の各パーツがそれぞれ数センチ程度上下に可動するようになっており、矯正したい場所だけを動かせます。
リフトアップして落ちる時の重力(位置エネルギー)を利用するので、軽い力で矯正できます。
ドロップベッドといってもメーカーやモデルなど様々あります。
当院で使っているものは、世界中で多くのカイロプラクターに愛用されているハイグレードモデル「ゼニス440」であります。
このモデルのメリットとして、
①コンプレッサーによる圧縮空気を利用し、ソフトでスムーズなコッキング(リフトアップ)により、安全でストレスのない効率的な矯正が可能。
②骨盤部は、前下方・直下・後下方(3方向)へのドロップ方向切り替えで、多様な手技にも対応可能。
③ベッドが起立する機能(ハイロー機能)により、自力でベッドに乗ることが困難な患者さんにも負担をかけないことが可能。
また、立った状態からそのまま寝られるので、正確な脚長差の判断をすることが可能。
「ガタンッ」という音はしますが、全く痛みなどはありません。
このドロップというのは治療家に力は必要ありません。(むしろ力を入れて押したらいけません!強い力で押すと逆に効果はでません…)
ドロップに軽く触れたら落ちるくらいの加減にしておかなければいけません。
※とても優れたベッドですが、このベッドが治療をするわけではありません。
それを使いこなす治療家により「治療効果」が変わります。診立てが重要です。
考案者のクレイ・トムソンD.C.の治療哲学や治療理論を理解し、
各種検査や触診などから、どこをどのようにドロップをするのかを見立て、
ドロップの力加減や力の方向・リスクの判断などを考えないといけません。
このベッドを効果的に使いこなすスキルを得るまでには多くの習得時間が必要です。
つまり、優れた指導者から質の高いカイロプラクティック教育を受けずに、このドロップベッドだけ取り入れても使いこなすことは困難であると思います。
(どんなに速いF1マシンでも、レーサーが乗りこなすための経験や技術・知識などがないとマシンの能力を発揮できないのと同じです)
私はこのベッドを効果的に使うための準備をしてきました。
来院された方がはやく「治癒」に向かうために尽力いたします。
※関節の治療の必要性についてはこちら