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ブログの目次
- 【ボキボキ】の正体とは?岡山市のカイロプラクターが物理学と解剖学で解説する矯正の仕組み
- なぜ私は【カイロプラクティック】を選んだのか?治療家としての原点とこだわり
- 運動機能の衰え【ロコモティブシンドローム】を感じる人の将来|10年後も元気に歩き続けるために
- 【身体の歪み】姿勢矯正で見た目も健康も変わる!岡山市で猫背・巻き肩など不良姿勢を根本改善
- なぜ【関節】(骨組み)の治療が必要なのか?筋肉をゆるめるだけでは解決しない理由
- 【パーマー系カイロプラクティック】が治る理由
- 【健康】は人生最大の財産|100年時代を健やかに生き抜くための自己投資としてのケア
- 【夏に油断】していると寒くなってから恐い!?
- 【なかなか治らない】には理由がある?治療効果を最大化する3つのポイント
- 【ドロップベッド】(トムソンテーブル)の仕組み|身体に負担の少ない精密な矯正とは
- 【治療家がすぐには手にすることができないもの】|日本一厳しいカイロプラクティックスクールと言われる虎の穴で学んでいる正統派カイロプラクティック
- 【自費治療】にこだわる理由
- 【ガンステッドテクニック】とは
- 対応を控えさせていただく場合について【当院のポリシー】
【足底筋膜炎】が治らない理由|足裏だけではなく“身体全体”のバランスの崩れ
朝起きて一歩目が痛い。
長時間歩くと足裏がズキズキする。
それは「足底筋膜炎」の可能性があります。
右足を下から見た図
かずあき鍼灸整骨院です。
今回は足裏の痛み、足底筋膜炎についてお話ししたいと思います。
湿布やインソールで対処している方も多いですが、
なかなか改善しないケースも少なくありません。
【足底筋膜炎とは?】
足底筋膜炎とは、足の裏にある「足底筋膜」に繰り返し負担がかかることで、炎症が起きている状態です。
特に、かかと付近に痛みが出やすいのが特徴で、
- 朝起きて最初の一歩が痛い
- 長時間歩くと痛みが強くなる
- 立ち仕事や運動後に痛む
- 安静にすると少し楽になる
といった症状がみられることがあります。
足底筋膜は、足裏のアーチを支えながら、歩行時や運動時の衝撃を吸収する重要な組織です。
そのため、日常生活の中でも負担がかかりやすく、症状が長引いてしまうケースも少なくありません。
【なぜ改善しにくいのか?】
足裏の痛みは“結果”であることが多いです。
足底筋膜炎では、痛みが出ている足裏そのものだけでなく、身体全体のバランスが関係していることも少なくありません。
原因として多いのは、
- 足のアーチの崩れ
- 姿勢や重心バランスの崩れ
などです。
また、足底筋膜炎といっても、足の構造によって負担のかかり方は異なると考えられています。
文献では、
- 足部構造が柔軟であるためにメカニカルストレス(物理的な負担)が生じるタイプ
- 足部構造が強固であるためにメカニカルストレスが生じるタイプ
- 足部回内(足首が内側に倒れ込む状態)に伴いメカニカルストレスが生じるタイプ
などに分類されていたりします。
運動器の機能破綻はこう診てこう治す 福井 勉 編 医学書院
つまり、同じ「足底筋膜炎」という名前であっても、すべて同じ原因とは限りません。
そのため、痛みのある部分だけでなく、足の構造や身体全体のバランスまで評価することが重要になります。
これらによって、本来分散されるはずの衝撃が足底へ集中してしまいます。
足裏の炎症はできるだけ早く落ち着かせたいのですが、人は日常生活の中で立ったり歩いたりする必要があります。
そのため、どうしても足裏へ負担がかかり続け、修復に時間がかかりやすくなります。
特に運動をされている方の場合は、運動を続けながらの治療になることで、改善に時間がかかることもあります。
本来であれば、痛めた部分はしっかり負担を減らすことで回復していくことが多いです。
しかし、
「安静にすると楽になるが、また歩いたり運動すると痛みが戻る」
という方は、根本的な原因が残っているのかもしれません。
歩行やランニングのたびに、足底筋膜が繰り返し引き伸ばされ、牽引ストレスが加わっている状態になっている可能性があります。
そのため、単に炎症部分だけへアプローチするのではなく、足底筋膜へ負担をかけ続けている原因そのものを見つけて改善していくことが大切になります。
【足の構造】
足首より先の足には、小さな骨が複雑に組み合わさって存在しています。
足の指の骨まで含めると、片足だけで26個もの骨があります。
これほど多くの骨で構成されているのには理由があります。
足は常に体重を支えながら、微妙な重心バランスを調整しています。
さらに、歩行や運動時には地面からの衝撃を吸収しなければなりません。
そのため足には細かな動きが必要であり、骨・靭帯・筋肉が協力して「足裏のアーチ構造」を保っています。
図解 四肢と脊椎の診かた 医歯薬出版株式会社
このアーチ構造がクッションの役割を果たすことで、歩行時の負担を分散しています。
こうした複雑な働きを可能にするために、足には多くの小さな骨が組み合わさっているのです。
【背骨との関係】
当院では、足の症状であっても背骨の状態を重視しています。
なぜなら、背骨は身体の中心であり、姿勢や重心バランスにも大きく関わっているからです。
背骨のバランスが崩れることで、
- 体重のかかり方の左右偏り
- 筋肉の使い方のアンバランス
- 姿勢の崩れ
などが起こり、結果としてどちらかの足底へ負担が集中しやすくなります。
例えば、首や腰の不調によって身体のバランスが崩れると、無意識のうちに片側の足へ体重をかけやすくなることがあります。
本来であれば、左右の足でバランスよく体重を支えることで、一部分へ過剰な負担がかかりにくくなっています。
しかし、片足ばかりで踏ん張る状態が続くと、負担の集中した足に炎症や痛みが起こりやすくなります。
実際に、足底筋膜炎の方でも、頚椎や腰椎、骨盤など全身のバランスが関与していたケースをこれまで経験してきました。
【カイロプラクティックでの治療法】
足底筋膜炎を改善していくためには、痛みの出ている足裏だけでなく、身体全体を評価していくことが大切です。
当院では、
- 骨盤や背骨へのアプローチにより重心や姿勢の偏りの改善
- 足の骨組みに対してアジャストでのアプローチにより足裏アーチの改善
を重視しています。
ガンステッドカイロプラクティック科学&芸術
ルネッサンスジャパン 塩川満章
背骨のバランスが崩れると、左右での荷重バランスが変化し、片側の足へ負担が集中しやすくなります。
また、足首や足根骨の関節に問題があると、足裏のアーチ構造にも影響が出てきます。
すると、本来クッションの役割をしている足裏の機能がうまく働かず、足底筋膜へ繰り返し牽引ストレスが加わる状態になってしまいます。
足底筋膜は、足裏で“弓の弦”のように張っている組織です。
そのため、アーチ構造の崩れや荷重バランスの乱れによって、常に引き伸ばされるような状態になると、炎症や痛みが起こりやすくなります。
当院では、単に炎症部分だけへ対処するのではなく、足底筋膜へ負担をかけ続けている原因そのものを整えていきます。
その場しのぎではなく、「負担がかかりにくい身体」を作っていくことが重要だと考えています。
【まとめ】
足底筋膜炎は、単に「足裏だけの炎症」とは限りません。
実際には、
✔足のアーチ構造
✔足首や足根骨の動き
✔重心バランス
✔姿勢の崩れ
✔背骨や骨盤のバランス
など、身体全体の状態が関係しているケースも少なくありません。
そのため、痛みのある部分だけへ対処しても、一時的には楽になるものの、日常生活や運動で再び負担がかかることで症状が戻ってしまうことがあります。
特に、
- 朝の一歩目が痛い
- なかなか改善しない
- 良くなっても再発を繰り返す
- 湿布やインソールだけでは変化が少ない
という方は、足底筋膜へ負担をかけ続けている“根本的な原因”が残っているのかもしれません。
当院では、足だけでなく身体全体のバランスまで評価し、足底筋膜へ繰り返しかかる牽引ストレスを減らしていくことを重視しています。
その場しのぎではなく、「負担がかかりにくい身体」を作っていくことが、改善と再発予防のために大切だと考えています。
1〜2回で劇的に変わるものではありません。
筋トレやダイエットと同じように、身体は少しずつ積み重ねによって変わっていきます。
当院のパーマー系カイロプラクティックでは、足の関節の問題や体幹(背骨)の問題を評価しアプローチしていきます。
さまざまなアプローチを試してもなかなか改善しない方は、一度ご相談ください。
【テニス肘】(外側上顆炎)がなかなか治らない理由|原因と改善のポイントを解説
「安静にしているのに治らない…」
そんな肘の痛みでお悩みではありませんか?
かずあき鍼灸整骨院です。
今回は、肘の痛みでお悩みの方に多い「テニス肘(外側上顆炎)」についてお話しします。
(ちなみに肘の内側の痛みは「内側上顆炎」といい、ゴルフ肘や野球肘と呼ばれることもあります。)

テニスでは特にバックハンド動作の際に痛みが出やすいのが特徴です。
ただし、テニスをされていない方でも、日常生活で肘や手首・指をよく使う方は同じような状態になることが多く、実際にお悩みの方は少なくありません。
例えば、タオルを絞るときや、風呂桶を持ち上げるときなどに、肘の外側にズキッとした痛みを感じることがあります。
一般的には「使いすぎが原因なので安静に」と言われることが多いですが、それだけではなかなか改善しないケースも多いのが現実です。
【なぜ治りにくいのか?】
安静にしていたり、痛みが出ているスジ(腱)や筋肉をほぐしたりしても、使うと再び痛みが出る――そのような状態が長く続く方は少なくありません。
これは、痛みの出ている部分だけにアプローチしていても、根本的な原因が改善されていないため、組織の修復が十分に進まないからだと考えられます。
その原因の一つとして、関節のズレ(ミスアライメント:関節の位置や動きの偏り)が関係している場合があります。
関節のバランスが崩れることで、腱や筋肉に常にストレスがかかり、伸張や摩擦が繰り返されやすい状態になります。
また、体幹(背骨)をうまく使えていない状態では、本来全身で分散されるはずの力が腕に集中し、末端である肘に過剰な負担がかかり続けてしまいます。
私が考える、テニス肘がなかなか改善しない主な理由は以下の2点です。
① 骨組み(関節)の問題が改善されていない
② 体幹の連動がうまく使えず、末端である腕に負担が集中している
このように、痛みが出ている部分だけでなく、「なぜそこに負担が集中しているのか」を見極めることが重要になります。
そのため、湿布やマッサージで一時的に楽になっても、根本的な原因が変わっていなければ再発しやすくなります。
【テニス肘はどこで起きているのか?(解剖学的に解説)】
【カイロプラクティックでのアプローチ】
カイロプラクティックでは、筋肉だけでなく、根本的な原因となる関節の問題に対してアプローチしていきます。
橈骨や尺骨、または手関節などにわずかなズレ(関節の動きの偏り)が生じることで、特定の腱に負担が集中し、引き伸ばされ続けている状態になります。
当院では、このような関節のバランスを整えることで、腱や筋肉にかかるストレスを軽減していきます。
ズレ方は様々ですが、代表的な例をいくつか挙げておきます。
これらの関節のズレは、矯正によって正しい動きへと導いていきますが、一度で完全に安定するわけではありません。
繰り返し適切な矯正を行うことで、徐々に良い状態が定着していきます。
また、背骨の調整を行うことで体幹の連動性も改善され、結果として末端である腕への負担も軽減されていきます。
このように当院では、局所だけでなく全体のバランスを整えることで、肘にかかる負担そのものを変え、痛みの改善を目指していきます。
【まとめ】
このように、長引く肘の痛みは関節が問題かもしれません。
関節に問題がある場合は、その部分に対する適切なアプローチが必要になります。
当院のパーマー系カイロプラクティックでは、肘の関節の問題や体幹(背骨)の問題を解決できます。
筋肉のアプローチだけでは良くなられていない方は、一度ご相談ください。
「なぜそこに負担がかかっているのか」を見直すことが、改善への第一歩となります。
【ボキボキ】の正体とは?岡山市のカイロプラクターが物理学と解剖学で解説する矯正の仕組み
かずあき鍼灸整骨院です。
今回は、骨のボキボキについてお話をしたいと思います。
●矯正で音が鳴る「ボキボキ」の正体は窒素ガス
骨に速い刺激を加えて矯正するテクニックのことをスラストといいます。
よく患者さんに「骨をボキボキするの?」「ボキボキは安全なの?」と聞かれます。
治療をする人間が、関節の構造を理解して正しい方向に骨を動かせば関節が鳴ったとしてもなんの危険もありません。
そもそも正しく治療をしているカイロプラクターは、ボキボキ鳴らすことを目的としていません。
ガンステッドD.C.の頚椎矯正
ガンステッドカイロプラクティック科学&芸術
ルネッサンスジャパン 塩川満章 引用
※ガンステッドテクニックについてはこちら
関節に対して治療を行い、それに伴い結果的に関節が鳴っただけの話です。
(※関節治療の必要性や“ズレ論争”などについてはこちら)
目的はあくまで、正しい位置にミリ単位で骨を戻すことです。
逆にいえば、音は鳴ろうが鳴るまいが正しく骨が動いていればそれで良いのです。
背骨の骨が数ミリでも位置が悪くなると、神経の出入り口に影響が出ます。
パーマー系カイロプラクティックでは、背骨のズレにより悪くなった神経の流れを改善させるために、そのズレを矯正していきます。(※詳しくはこちら)
関節に対して刺激をしますので、関節の中の圧力が変わり窒素ガスが弾けて「ボキッ」と音が鳴ります。(キャビテーション現象から生じるクラック音)
※関節の音が鳴ると脳内物質である「エンドルフィン」が出るといわれています。それによりスカッとした気持ちよさを感じますが、動かしたい骨が正しく矯正されているかは全く別の話です。(正しく矯正されたかの判断は触診などで確認します)
●なぜカイロプラクティックでは、わざわざ怖がられる恐れのあるスラスト(素早い刺激)を治療で用いているのか?
理由は、スラストにはメリットがあるからです。
それは、数学や物理で出てくる力積(力×力が加えられた時間)が関係するのですが、簡単にいうと「だるま落とし」の原理です。
じわっと押すよりも速く押す方が、上下との摩擦が少なくすみます。
「テーブルクロス引き」も同じ原理です。
要するに、速く動かすことで周りの組織に負担をかけずに、動かしたい所だけを動かせる利点があるのです。
また、運動エネルギーも関係しています。
簡単に説明しますと、トンカチを想像してください。
釘をじわっと押してもなかなか埋まっていきませんが、素早く打つことでより力が伝達されて釘を打つことができます。
ちなみに、トンカチの頭の重さを倍にしてもエネルギーは倍にしかなりませんが、速さは二乗ですので、速さが倍になるとエネルギーは4倍になります!
K = 1/2mv^2
スピードを使うことで、効率的に運動エネルギーを増幅させることができます。
●安易な回旋(ねじり)矯正に潜むリスクと解剖学的視点
スラストにおいて、速く押すことのメリットをお話ししましたが、逆にデメリットもあります。
スピードを使うのでブレやすく、力の方向や強弱のコントロールが難しくなります。
背骨はとても複雑な構造をしております。
脊髄神経や椎骨動脈(頚椎)・椎間板やルシュカ関節(頚椎)などにどのようなリスクがあるのかを考えないといけません。
(※首の回旋矯正を長年受け続けている方や、自分で首を鳴らすことをされている方は、くちばし状変形の部分がルシュカ突起とぶつかり、それにより骨折していたりします。)
解剖学の重要性を考慮せず「ボキボキと鳴らすことを目的」に回旋を主とした矯正などを行うと非常に危険です。(YouTubeなどSNSで散見されます)
● 一人ひとりの関節に合わせたオーダーメイドの刺激量
当院において治療で用いている「ガンステッドテクニック」では、椎骨の後方変位を取り除くことを重要視しておりますので、後方から前方への矯正が主となります。
列車はレールに沿って動かないと脱線してしまいます。
脱線しなくても大きな力がかかればレールや車輪が歪みます。
関節も同じでレールのように動かせる方向は決まっております。
背骨の正しい矯正方向(椎間板の方向で後方から前方)
ガンステッドカイロプラクティック科学&芸術 ルネッサンスジャパン 塩川満章 引用
また、回旋がメインの矯正は音は鳴りやすいですが、頚椎や腰椎などを正しいカーブに戻すことはできません。
いつまで経っても背骨の機能は改善しないのです。
ちなみに、関節の固さは個人差があり、矯正の方向や力加減は一人ひとり全く違います。
関節が硬く可動域がせまい方に強い力でいき過ぎた矯正を行うと、逆に組織を傷めてしまい炎症などがおきてしまいます。(人為的な捻挫といえます)
また、原因の骨ではなく、補正作用(カンパンセーションといいます)の骨など、間違った部分に矯正を受け続けている方は、どんどん状態は悪化していきこじれてしまいます。
当院ではそのようなリスクを理解した上で、慎重かつ丁寧に関節の治療を行っております。
※嫌がられている方に無理にスラストを行うことは致しません。
また、年齢や柔軟性などを考えて、お一人おひとりに合った治療方法を使い分けますので、年配の方や小さいお子様もご安心ください。
※ご高齢で骨粗鬆症などがある場合でも骨に対する治療を行いますが、治療方法や刺激量を慎重に判断してお一人お一人に合った施術を行っています。
- 解剖学的に骨のどこが折れやすいのか?
- 物理学的に骨にどういう外力が加わると折れるのか?
- 生理学的に骨密度や骨質が低下した場合に、どの程度強度が変化するのか?
これらを把握し、少しでもリスクがあると判断した施術方法は行っておりません。
●当院が「鳴らすこと」を目的とした要望をお断りする理由
当院では、「ボキボキ鳴らしてほしい」という要望はお断りしております。
今までお話ししたように、当院の治療方針は身体の機能を改善していくことです。
治療において関節が"鳴る"ことはありますが、"鳴らす"ことを目的としていません。
鳴らすことが目的になれば、適切な刺激ではなくなり、機能改善していかないからです。
- 私がカイロプラクティックを選んだ理由についてはこちら
- パーマー系カイロプラクティックが「治る理由」についてはこちら
- 骨盤は歪む?歪まない?についてはこちら
- 治療家がすぐには手にすることができないものについてはこちら
なぜ私は【カイロプラクティック】を選んだのか?治療家としての原点とこだわり
今回のブログは、なぜ私がカイロプラクティック(パーマー系)を学ぼうと思い、現在も治療の軸になっているのかについて書こうと思います。
●筋肉へのアプローチに行き詰まる
柔道整復師や鍼灸師の免許を取得し数年間は、慢性症状の方への治療は筋肉へのアプローチをメインにしていました。
今思えば浅はかですが、その頃は「筋肉が緊張するから痛みやさまざまな症状の原因になっていて、それを柔らかくすることができれば楽になるだろう」と考えていました。
とにかく触れる筋肉は全部触れるようになってやろうと、触診の本を何冊も買って勉強したりしていました。
深い部分の触りにくい筋肉を触れるようになった時はとても嬉しかった記憶があります。
もっと深い部分の筋肉については鍼でどの場所を、どのくらいの角度で、どの深さまで刺せば狙った筋肉に到達するのかも探求していました。
このようにして、狙った筋肉を押したり揉んだりストレッチで伸ばしたり、電気療法や鍼でゆるめたりしながら慢性症状の患者さんの治療にあたっていました。
緊張していた筋肉が柔らかくなると、血流もよくなり痛みなどの症状も緩和され施術後はとても喜ばれておりました。
しかし多くの慢性症状の方の場合、その時は楽になっても数日後にはまた同じ状態にもどっているということがあり、長い目で見ると良くなっていないという経験をしました。
その時は良いのですが、右肩上がりに積み重ねている感じがありませんでした。
特に長年患っている方や、こじれている方、(ぎっくり腰など)急性炎症の方、神経症状などがある難しい患者さんには、到底対応などできていなかったと今は思います。
このように、臨床に出て三年間くらいは筋肉のアプローチを一生懸命に頑張っていたのですが、越えられない壁を感じていました。
「施術してもらった後は良いんですけど…また戻ってしまいます」という言葉をよく聞いていました。
自分の中にも「以前よりも筋肉がすぐに硬くなっているな。数年前よりも姿勢が悪くなっているな。」など"患者さんを治せていない"という気持ちが湧き出ていました。
●筋肉は"被害者"であるという考え方
今では、慢性症状において筋肉の緊張は、骨組みの崩れなどをかばっていることがほとんどであると考えています。
背骨のカーブが崩れていたり、身体が傾いたり捻じれていたりすることで、負担の掛かった部分の筋肉は緊張することになります。(骨組みが崩れる“原因”は、日々の姿勢や動き方、過去のケガなど様々です。)
この場合、筋肉は被害者であり原因ではないんです。
壁にぶち当たったことで、もっと別の治療法がないかと模索していました。
それまでは筋肉に対する治療法ばかりを追いかけていましたが、関節についての治療法は学んだことはありませんでした。
関節のアプローチ、特に背骨に対する手技療法においては「カイロプラクティックが有名だな」という浅い認識でしたが、少しずつ興味がわいてきていました。
●師匠との出会いと、繊細なカイロプラクティックへの転換
そのようなタイミングの時に、治療家の先輩に紹介していただき、中濱秀彦先生のもとで勉強させてもらえることになりました。
それまでカイロプラクティックや関節に対する治療法は学んだことはなかったので、習い始めは全く違うアプローチであり目から鱗でした。
一番の印象は、「こんなにも繊細で、思慮深いことをしているんだ!」でした。
それまで持っていたカイロプラクティックのイメージは、アジャストなどとてもダイナミックであり刺激が強そうなイメージでした。
アジャストをやる側もパワーが必要なのではとも思っていました。
しかし、中濱先生から学んだカイロプラクティックは、とても繊細であり、パワーは必要としていません。
また、「なぜその骨を矯正する必要があるのか?」という点についても、非常に深く考えられた上で治療されていると感じました。
単に関節の可動域を良くするということでなく、神経の働き(自律神経)にアプローチし、自然治癒力の向上まで見据えられている点に驚きました。
メインとなるテクニックは、パーマー系カイロプラクティックである"ガンステッドテクニック"といい、骨盤から背骨全体を矯正により治療するテクニックになります。
背骨のカーブや傾き捻じれを改善し、神経の出入り口である"椎間孔"での神経圧迫を改善していきます。
その為には、背骨のズレをミリ単位で触り分けないといけません。
モーションパルペーションという触診方法なのですが、一つ一つの関節の遊びを確認する方法であり、まずは確実に狙った骨に触れられていないといけません。
繊細な触診はとても難易度が高く、すぐに習得はできません。
解剖学的な知識や、研ぎ澄まされた感覚が必要となります。
頚椎の棘突起や椎弓を一つ一つ触り分けたり、胸椎の横突起をそれぞれ特定したり、仙腸関節の変位を見つけることなど初めは全くできませんでした。
ちなみに、日々患者さんへの施術で、指で力を入れて筋肉をマッサージなどしていると、指の感覚はどんどん乏しくなっていきます。
ミリ単位の違いを触り分けるには、治療家は日頃から手(特に指)に力を入れるということは、できるだけ控えたほうがいいんです。
ズレを見つけたら今度はそれをミリ単位で繊細に矯正しなければいけません。
矯正の際、力加減や力の方向が正しくないと良くなりません。
それを間違えると人為的な捻挫のような状況にもなりかねません。(矯正はゴルフのパターのような繊細なイメージです)
このように私が学んだカイロプラクティックはとても繊細で奥が深く、習得には時間がかかります。(一芸十年といいますが十年でも全然まだまだな世界です)
今では、治療で筋肉をほぐす行為など、カイロプラクティック以外の施術は全く行っておりません。
それでも、筋肉のアプローチをしていた頃に比べて、確実に患者さんは機能改善して良くなられています。
また、以前は難しくて結果が出せていなかった症状にも、パーマー系カイロプラクティックで対応できるようになってきています。
●最後に
このようにテクニックや医学的知識も日々研鑽していかなければいけませんが、これだけでは難しい慢性症状の患者さんは治せません。
どれだけ技術が優れていてもそれだけではダメなんです。
技術と同じくらい大事なことがあり、中濱先生にはこの"大事な部分"についても教えていただきました。
師匠の中濱先生は手だけで多くの難しい患者さんを助けられています。
まさに自分が目指す理想の治療家像です。
まだまだ積み上げている途中ですが、前を歩かれている師匠に少しでも近づけるように日々精進していきたいと思います。
- カイロプラクティックの詳しい説明はこちら
- 関節についてや“ズレ論争”についてはこちら
- 治療家がすぐには手に入れることができないものについてはこちら















